そのために脳は一応、自己防衛機能も備えているのだが、突然襲ってくるストレス攻撃から守ることはできない。こんなメカニズムだ。α波状態でストレスが進入してくると、脳は慌てて脳波を通常の状態に戻そうとする。通常の脳波は、潜在意識という黒板を守るから、ストレスはそこを攻撃できないからだ。だが、ストレスの攻撃とは一瞬だ。脳がα波から通常の脳波に戻すその間隙をぬって、一瞬の隙間に攻撃するのだ。まるで映画だ。動物の中でも人間は、危険に反応するスピードが遅い動物だから、それも影響して脳の反応も遅い。これは具体的にどんなことかと言えば、例えばこういうことだ。
のんびりとリラックスした状態で脳波をα波にして願望を具体的に想像しているとしよう。そのある一瞬、困り事が頭をよぎるというシチュエーションだ。この困り事がストレス攻撃だと考えてくれ。困り事が頭をよぎるのと、脳波をα波から通常に戻すのと、どちらが速いと思う。言わないでもわかるだろう。のんびりと脳が休息している状態がα波である。何の準備もできてないのだから、瞬間攻撃に間に合うわけがない。せっかく願望を潜在意識の上にすり込みしかけていた時、突如困り事が上書きされてしまう。しかも、筆ではなく刃物のような道具で刻み込まれてしまうのだ。この意味がわかるだろうか?つまり、潜在意識に刻まれたことが叶ってしまうということだ。困り事が現実となってしまうことになる。だから、人の願望がなかなか叶わないというのは、こういう理屈だ。
じゃ、なぜアニキはこのことを知っているのか。物事の真理について、常に考えていると矛盾に気がつく。アニキの物事の判断軸は、いつも話しての通り「二面性」又は「両面性」だ。すべて事象には両面性があるとの理念から、反対面を見つめる。すると浮かび上がる事実や語られない事実を見つけ出す。たとえばこの願望実現におけるα波だ。最初は脳波をα波にすること自体が難しいから、そこに危険性は見えてこない。でもよく考えてくれ、α波状態を簡単に作り出すことができるようになった人でも、願望実現した人をあまり見たことがない。逆に、願望からはさらに遠ざかり、なぜか体調を悪くした人もいるはずだが、彼らはα波がよいものだと信じているから、α波のせいだと思っていない。現在の科学ではこれを証明することすら困難だからだ。だから、もっと慎重にこのα波状態を見つめる必要があるのだ。さらにだ、これを考えるなら、α波を生み出すための行為としての瞑想も考え直さなければならない。
瞑想状態も実は、脳が無防備状態である危険な時間だ。瞑想状態では常に脳からα波が出て、脳が無防備状態である。最近の本でも紹介されてる通り、α波は宇宙との交信にも使われる技術ということがわかってきている。このことからもわかるように、目に見えない霊体も近づいてくる可能性が高い。
α波状態では何が起こってもおかしくないのだ。