さあ、「脳の謎」も佳境に入ってきた。ここからが、アニキが本当に話したい部分になってくるから、よく聞いてくれ。
「悟り」は、「脳を従える」という小気味の良い関係で、めちゃくちゃ羨ましい状態だが、アニキ達一般ピープルには行者のような真似はできない。過酷な修行は無理だと言っておく。しかも、悟ると欲望が必要なくなるなら、なんだか嫌だよね。欲望は残したいよな、みんな! そうだよ、欲しい物もいっぱいあるし、女にもモテたい!
ということで、プラスマイナスを考慮すると、「悟りを開く」のはあまりいい選択ではないことがわかる。じゃ、どうすればいいのだ。そう、ここで最後に出てくるのが、「脳との親友関係」を築くことだ。いろいろ長々と「脳の謎」を語ってきたが、それはこの関係を説明したいがためだ。やはり「脳との親友関係」だ、これが一番いいのではないかと思う。では、この親友関係とはどのような関係で、それはどう築くのか。これを今から説明してゆきたい。
脳と親友になる。全くもってナンセンスな話だ。「自分の脳だろ、もう親友じゃないか。」と思うが、違うんだなこれが。肉体側はそう思っても、脳の側は全くそう思ってない。普通の友達ではあるが、親友ではないのだ。では、この「脳との親友関係」とどんな状態を言うのだろうか。
いろいろなポイントあるが、アニキとしては「脳と肉体との信頼関係」だと考える。そう、お互いが信頼し合える関係だ。助け合える関係とでも言っておこう。すなわち、気遣いができる関係だ。肉体は常に脳を気遣う、脳は常に肉体を気遣う。いたわりだな。お互いを大事にしているか、ということ。この状態を維持することが、お互いの信頼感を生み、脳と肉体が揃って人生の課題に向かって歩くことができる。
では、どうやってこの信頼関係を築けばいいのか。実は簡単だ。肉体がストレスを溜めないようにすればいい。且つ、ストレスを生まないようにすることだ。こう言うと、ストレスは悪のように聞こえるが、別にストレス自体は悪じゃない。適度なストレスはマルだ。いけないのは、多すぎるストレス、過剰ストレスだ。
アニキ哲学の一つに、「プレッシャーだけが人を育てる」という理論があるが、これはまた追々紹介しよう。そう、プレッシャーもストレスの一つだが、これは適度なストレスに分類され、能力を上げる効果を生む。
ストレスは、人間社会で生活していれば、どこにでもあるもの。避けることは不可能だ。人間関係だけではない。「めんどうくさい仕事」、「思い通りにならない交通事情」、「いつもピーピー言っている財布の中」など、どこへ行ってもストレスだらけだ。しかし、よく考えてくれ。どんな問題でも、ある人にはストレスでも、別の人にはストレスじゃないってことあるよな。これ、どういうこと? 実は、ストレスは考え方でどうにでもなるということだ。ストレスは人の心が決めるのだ。
例えば、お金がないといったって、「今日食べれない人」と「ベンツが買えないでそう言っている人」とでは雲泥の差だろう。な、それと同じだ。ベンツが買えない人には、この「お金がない」って言ってるのはそんなに深刻なストレスじゃないんだよ。
じゃ、それをストレスにしない方法は一つ。考え方を変えるだけ。「ベンツは買えないが、カローラは買える、まあいいか。」この考え方でストレスはなくなる。ひどい話だが、自分より不幸な人を思い浮かべ、「その人より俺は幸せだ」と考えると、ストレスは消える。なんで脳の親友になる話で、ストレスの話が要るの?と思うが、ここに脳と親友になるための秘訣がある。