脳の謎(10/12) ~仲良し脳~
脳の謎(10/12) ~仲良し脳~

脳の謎(10/12) ~仲良し脳~

 では、「本当に脳と信頼関係が築けるの?」ということだが、そんなに深刻に考えないでほしい。気楽に、「脳が喜ぶことは何か?」と考えてくれ。信頼関係とは、お互いが相手を想う気持ちだろ。相手を想うなら、お互いが相手を喜ばすことをしてあげればいい。

 実は、脳と肉体は生まれた時には元々仲が良いはず。赤ちゃんの時には、脳も肉体もお互い未熟であるため、手足を動かそうにも思い通りにならないから、協力し合ってるのだ。そこには利害などを考えている暇はない。とにかく、お互いが成長しようと一生懸命だ。そんな協力関係も、物心ついて自我が芽生えると、だんだんと脳と肉体が離れていく。それぞれに自我が芽生えるからだ。「脳」と「肉体」とに、それぞれ自我という意識が芽生えるのだ。

 「自我が芽生える」って、なんだかいい言葉に聞こえるが、勘違いするなよ。自我とは、「自分が一番」という気持ちのことだ。ろくな言葉じゃないんだ。「自分が一番」を持ったまま生活したら、どうなるかわかるな。だから、自我が最も人間関係を悪くする要因の一つだ。友達同士、親子、恋人などの間でのケンカの原因は実はこれしかない。「あいつが悪い」という考えこそが自我である。原因をすぐ相手のせいにしてしまうだ。それでうまくいくはずがない。皆、わかっているくせにすぐ自我が出る。
狭い通り道で、前から人が来る。なぜ、譲れない?自分が先にその通りの入ったのだから、優先か?法律で決まっている事以外、この世には、どっちが優先なんてないのだ。お互いが譲り合えばよい。譲ってもらったら、「ありがとう」でいいじゃないかと、アニキは思う。「なぜ、あの時一歩譲れなかったのか」と、あとで後悔することも多いだろう。過去には、あとの祭りを経験して後悔したこともあるはずだ。譲らないと、大きなものを失うのだ。譲ってあげても感謝されないと、確かに腹は立つが、「ほっとけ、そんなことぐらい」という気持ちが大切だ。見返りは期待するな。「お礼」という見返りがほしい、それも我が強いということだ。「俺は譲るのが好きな人間だ!」「譲るのが趣味だ!」この気持ちだけ持っていればいい。この気持ちだけで、本当に日常が楽になるぞ。

 また話がそれてしまった。元に戻そう。本来の概念、脳の側から「仲良くしよう」と近づいて来てくれている事実に気がつけばいいのだ。脳は仲良くしたいのだ。なぜなら、肉体が脳と仲良くしてくれなければ、脳は助けるのが大変だからだ。相手から握手を求めているのに振り払うから、病気になったり、怪我したり、運が悪くなったりするのだ。脳からの呼びかけに肉体が応じず、勝手なことしているから、人生苦労が多いのだ。だから、早くそのことに気がつくべきである。

 アニキは言いたい。「脳」一つ味方にできないような人間が、この現実社会において、人間関係をうまくできるはずがない!と。だってそうだろ、さっきも言ったが、脳は肉体に握手を求めて来ているんだぞ、ということだ。な、皆、意地張らず、そろそろ和解しようではないか。

 そうだ、「脳と仲良くなる」こと、これが最良の関係であることがわかったな。そして、「感謝トルネード」を生むことで、いいことがたくさん起きるとも言った。ならば、次回はもう少しここを深く掘り下げてみよう。

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