なかなか世の中の景気がよくならない状況であるが、なにも悲観することはない。いつの時代も、その中でも儲けているやつと儲けてないやつが存在する。その違いはなんなのであろうか。
業界とかは関係ない。儲かってる業界でも、その中には勝ち組と負け組が存在する。さらに、儲かってる会社の中でも、勝ち組と負け組が存在する。どんな業界、組織であっても、この原理は成り立つ。儲かっている業界は、儲かってない業界より、儲かっている会社の数が少し多いだけである。ここに、社会のまやかしがある。会社とは、儲けてなんぼだ。儲かってなければ、その経営者がどんなに良いことを言ったとしても、絵空事だ。そしてその経営者は負けである。要するに、アニキの勝ち負けの基準は、儲かっているかいないかだ。社長だけの話ではない、そこで働いている人にも共通する。負け組の話は置いておいて、まずは勝ち組の話をしよう。
普通、儲かってる業界の儲かってる会社に所属している奴は、自分は「勝ち組」だと喜んでいるが、実はそんな楽観的状況ではないと知るべきなのだ。会社は勝ち組でも、「おまえはどうなのだ」ということだ。つまり、勝ち組企業の中でも、さらにその中には勝ち組部署と負け組部署がある。社員においては、会社の役に立ってるのか、お荷物なのかだ。自分はどっちであるかと、冷静に観察する必要がある。
勝ち組企業の社員を分析してゆこう。まず勝ち組企業とは、学生の人気企業だ。勝ち組企業は、この就職難の時代において、優秀人材のさらにそのうわずみ人材を採用できる。人気企業とはそういう状況だ。寿司でいえば、大トロ中のトロだ。そんな会社で働いているサラリーマン諸君は、会社側から見れば、いつでも取替え自由な状態だ。要は、代わりがいくらでもいるということ。上司から、「使えない」とレッテルを貼られれば、即取り替えだ。勝ち組企業では、毎年、これでもかというぐらい優秀な若手が入社してくる。彼らが新人の頃は、まだよちよち歩きだから抜かれることはないが、2年ぐらい経つと、できる先輩とできない先輩を見抜く眼ができる。ということは逆に、自分も周りから値踏みされているということだ。勝ち組企業は、色とりどりの豊富な人材から、将来優秀な人材を選びぬくことができる。儲かっている会社の社内は、殺伐とした空気はないので、働いている社員側は気を抜いている雰囲気があるが、会社側は常に優秀人材のみを生かし、使えない社員は閑職へ追いやる準備に余念はない。そう、勝ち組企業は、その勝っている状況にうちに、筋肉質にすべく、厳しい眼で社員一人一人を評価しているのだ。勝ち組企業だからといって、油断できないのだ。
かわいいひよこは、飼った段階から将来の色分けのため、厳しい目で見られるのだ。