人生の準備期間「学校」(11/17) ~「金持ち」と「長者」~
人生の準備期間「学校」(11/17) ~「金持ち」と「長者」~

人生の準備期間「学校」(11/17) ~「金持ち」と「長者」~

 かなり主題から離れてしまったが、ついでだからあと少し言わせてくれ。

 さらにアメリカは、家庭に「ファミリー主義」を吹き込んだ。元々アメリカは家族を大事にする。アメリカ人の人生における時間配分は、家族が1/3で、遊びが1/3で、仕事が1/3だ。優先順位もこの順番だ。日本だって家族は大事だ。日本人にとっての家族を大事にすることとは、生活の安定だ。そこでのダンナの役目は、まず金を稼ぐことだ。ということは、家族を大事にしていることを間接的にやっているだけの話である。だから、接待やサービス残業など無償の努力も、最大の家族サービスという認識なのだ。それをアメリカは、「仕事は早く切り上げて家族と過ごした方が楽しいよね」とか、「休みには子どもを連れて、家族で過ごした方が楽しいよね」といって、日本人の奥さん達を洗脳してきた。当然、奥さんはそっちがいいに決まっている。さらにアメリカは、ダンナ達に「一回切りの人生なら、楽しくやろうよ」と持ちかけた。その結果、休日にはビデオを持ったお父さん達がそこら中に溢れた。アメリカは、しめしめと思っただろう。

 日本を陥れた罠はまだまだたくさんあるが、そのうち代表的な罠のいくつかを紹介した。な、日本が弱くなるわけだよな。今から巻き返しを図ろうと企業は頑張っているが、巻き返すにはかなり時間がかかる。元に戻れるのはまだまだ先の話だ。そしてまた日本が巻き替えしてきたら、アメリカはまた何か新たな罠を仕掛けてくるだろう。

 さあ、学校の話に戻ろう。昔の日本はお寺で心を教えてもらえたから、他人を思いやる優しさや素直さ、すべてに感謝という観念を学んだ。それを普段の暮らしに生かすものだから、人間関係がよくなった。金のある人なんかは、貧乏な人によく恵んでやったり、公共事業にも金を出したりしたもんだから、「長者」と呼ばれた。ここ、間違えるなよ、「お金持ち」じゃなくて「長者」だ。

 実は「金持ち」という言葉は、けなし言葉だ。誉め言葉じゃない。本当は馬鹿にする言葉だぞ。だから、「金持ち」って言われて喜んでいる奴はバカだ。要するに「金持ち」って、「金を持っているだけ」という意味だ。お金を有効に使えないバカ者という意味だ。だから、お金を有効に使える立派な人を「長者」と呼んで区別した。長者は、村の人や困っている人をよく助けていたから、精神的にも優れていた。

 よく聞けよ、「金持ちになりたい」なんて言っているから、「お金を持てない」んだぞ。有り余るお金がほしければ、「長者になりたい」って思わないといけない。言葉は言霊だから、言った通りになる。「お金を持っているだけ」って意味の「金持ち」に、神様がその望みを叶えてくれると思うか?神様には、「バカ者になりたい」って聞こえているようなもんだから、現実はその通りになっているよな。

 目指すのなら、「金持ち」じゃなく、絶対「長者」だぞ。そこんとこ、間違えんなよ。