出世の話に戻ろう。アニキは出世に関して、実務の話はしない。世の中には無数の仕事があり、そのそれぞれにおいて業務内容は異なる。実務をどうこなすかなんてことは、いちいち説明してもしかたない。仕事して給料もらうのだから、そんなことはビジネスのノウハウ本でも読んで自分で磨いてくれ。アニキが話すことは、いくら業務ができてもそれだけじゃダメだって話だ。「いくら業務ができても仕事ができる」とは言えない。皆、小手先の業務ばかりに目が行くが、出世している人で業務に秀でている人がどのくらいいる?実は出世している人は、業務ができるだけではない。業務なんて別に秀でてなくてもいい。そこそこできればいいだけだ。それよりも大事なのは、業務を中心としてその周りの付帯作業までできる人、これが仕事ができる人だ。で、そういう人が出世してゆくのである。若い連中は業務の技能ばかりを上げようと考えるが、もっと重要な事を忘れている。
では、業務周辺の付帯作業とは何か?これは全方向の関係者への配慮だ。ま、気配りと言ってもよい。これにつきる。他にも様々な付帯作業はあるが、まずは配慮だ。ただそれをひたすら突き詰めればよい。特に、社内においては部下と後輩、そして女性社員だ。社外においては、仕入れ先や外注業者だ。彼らにただひたすら配慮するだけだ。彼らに共通することは、自分の立場から見ての弱者だ。そう、弱者に対しどれだけ配慮できるかだ。自分より立場が上の者に対しての配慮は業務だから、言わずもがなだ。そして、ここでの配慮とは、どのレベルまで必要かと言えば、「感謝されるまで」だ。アニキ哲学の柱のひとつである「感謝」だ。人生において「感謝」は常につきまとう概念だ。人との関わりの中において、この感謝が関係のバロメーターとなる。さらに、「見返りなし」だ。この場合の見返りとは、相手からの「感謝の意もなし」だ。「せっかく親切にしてるのにお礼も感謝の意もないのか!」と嘆いてはダメだ。元から、「見返りなし」を信条として行動することを心がければ腹も立たない。これを心がければ、自然と出世してしまう。アニキ哲学の「感謝トルネード」だな。感謝トルネードが知りたいなら、アニキブログ「脳の謎」を読んでくれ。
話を戻すぞ。そして、人生の目的はこの世での修行である。ということは、仕事は辛くて当たり前ということだ。だから、仕事は嫌々やっているとつらいもの。そして、そういう時に限って必ず悪いことが起きるもの。この理由は明かだ。嫌々やるということは、マイナスエネルギーがそこから出ている。マイナスエネルギーは悪いことを引き寄せてしまう。引き寄せの法則だ。マイナスの引き寄せは強力だから、すぐに悪いことが起きてしまう。悪いことが起こるとさらに嫌な気分になるから、もっと悪いことを引き寄せる。これが「負のスパイラル」だ。な、世の中うまくできてるだろう。仕事はまさに修行にうってつけの環境なのだ。
悪いことが連鎖して起こると人は、「なんで俺だけ?」という言葉が出る。そうなのだ、ここに修行の秘密がある。考え方をプラスに変えるまで、しつこいくらいに悪いことを引き起こさせるという原理が人間に備わっている。「これでもかって」いうくらいに不幸のダメだしがある。人生経験の長い人はそんな場面を何度も見てきたはずだ。「あんないい人なのに、なんで不幸が続くのだろうか」と。
それは、言わばすべてその人の心が引き寄せていることで、外面がよくても心の中では別も事を考えているという証拠なのだ。人間の創造主は、不幸を起こして、「そのやり方じゃないぞ」「やり方変えろよ」と本人に気付かせようとしているのだ。しかし、またそのまま継続するから、不幸が連鎖的に起こるのだ。