アニキの友達M君の悲劇 その3(後編)
アニキの友達M君の悲劇 その3(後編)

アニキの友達M君の悲劇 その3(後編)

 実は、今までの話は悲劇ではない。ここから悲劇が始まるのである。想像はつくだろう。帰りにイベント会場から送迎バスが出ているのだが、その乗ったバスにさっきのガキ3人が乗っていたのだ。で、M君の姿を見つけた途端、ナイショ話を始めた。ガキ共とは距離があったので、何を話していたのかはわからなかったが、ガキの周辺の大人達が全員M君の方を見て笑っているのだ。そうだ、ガキどもは、間違いなくさっきトイレでのできごとを話していたのだ。で、悲劇だったのが、ガキの後ろにいた女子高生のグループが、まるで汚いものでも見るように、M君を見ていたのだ。その間、M君は下を向いたまま汗をかいていた。そしてバスが着くと同時に、ダッシュして逃げたのであった。

 この時の話は、これで終わりなのだが、これのどこが悲劇なのか。実はこの話の前にもう一つ話があるのだ。実は、M君の本当の悲劇はこれ以前に発端があるのだ。実はM君、おちんちんが小さいのをかなり前から気にしていたらしく、大きくなる方法を周りの友人に尋ねていたらしい。で、友人のひとりから、「裏筋を切ればよい」とアドバイスをもらい、それを真に受けてM君は切ったらしい。かなり痛かったと言う。そのあと血が止まらないため、何日か学校を休んだ。あんまり血が止まらないものだから、父親に相談したら、「バカヤロー、すぐ医者行け。」と言われて、医者へ行った。医者にも怒られたらしい。「裏筋は神経だから、それを切ると、おちんちんの成長がとまるぞ!」と。そうなのだ、M君が言うには、このときのことが原因でおちんちんが小さいのではないと、気にしているのである。

 そんなM君だが、今では2児の父親として普通に生活しているから、問題はない。結局、裏筋を切ったものの、それは機能上何の影響も及ぼしていない。

 話は以上ではあるが、これを悲劇というかどうかは分かれるところだ。実はM君にはこの手の話はまだまだある。例えば、古墳で埴輪掘って、家に持って帰ったら高熱が出たとか、酔っ払ったお姉さんがゲロ吐いているので、背中をさすっていたら、自分も気持ち悪くなり、お姉さんの頭の上に、思いっきりもらいゲロしてしまったなど、話にいとまがない

 このM君の悲劇を公開するに及び、アニキは何が言いたいかというと、幸不幸は本人の考え方次第であるということだ。M君は、昔は不幸だったといいながら、今は幸せである。だから、今が不幸であると考えている若者諸君、めげずにがんばれ!

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