生まれる前に、次はどんな乗り物に乗ろうかと考えるのは、あの世での楽しみの一つだろう。普段、フェラーリのカタログや海外旅行のパンフレットを眺めるように、次はマッチョだ、いやイケメンがいいなとか、巨乳なんかも楽しいかもなんていいながら、人間カタログを広げて悩んでいる自分がいるのだ。
しかし、ここでひとつ覚えておいてほしいのは、完成された乗り物ほど魂のレベルが低い人が乗る。魂のレベルが高くなればなるほど、ポンコツや中古車に乗ることになる。以前「魂の謎」でも話したが、モテる奴が乗ってる「イケメン」という乗り物はかなり魂のレベルが低い奴が乗る乗り物だ。なぜかというと、前世が虫で、いきなり今世人間に昇格した奴が、ブ男という乗り物に乗ることを想像してみろ。腐るだろう、必ず。生きることに耐えきれないだろう。人間なんてならなきゃよかったということになるのは目に見えている。そう、感情なんて使ったことのない生き物が、いきなりブ男としてデビューしてみろ。即、犯罪者だ。その理屈から言えば、イケメンであればあるほど、魂のレベル低い。その事実を知っていれば、ブ男がイケメンをうらやましがる理由がない。魂の世界では自分の方が上だからだ。世の中そうだろう、フェラーリがいくらかっこよくても、乗っている奴がダメダメなら、羨ましくもなんともないだろう。それと同じだ。だから、冷ややかに見ていればそれでよいのだ。そして、魂のレベルは高いのだと自分に言い聞かせればそれでよい。ブ男だからじゃない。頭が悪かったり、ケンカが弱かったりと、マイナス要素が多ければ多いほど、すごい奴だ。この世ではそれはわからないようになっているだけだ。前にも言ったが、魂レベルが見てわかるなら、そこでの差別が始まるのが人間だ。だから、見た目にはわからなくしているのだが、実はどんな乗り物に乗ってるかでその魂レベルはわかってしまうことになる。
だからアニキは言う。頭が悪く、弱っちくてブ男だが、それを受け入れて腐ってない奴は周りにいないか。人間的にかなりいい奴だったりする。そんな奴がいたら、そいつの魂レベルは究極に高い。いたら仲良くしろよ。そいつはホンモノだ。菩薩級とまではいかないが、なかなかのものだ。実は、魂レベルの高い人というのは、大体どんな乗り物も乗りこなしている。ものすごいハンディキャップを背負ったりしてる人は、いきなり今世にその乗り物を選んでいるわけではなく、前世では少し軽いハンディを背負っていて、それをみごとに乗りこなしているわけだ。だから、今世のハンディもその延長上にあるから、さっさとその事実を受け入れて、乗りこなしてしまうのだ。そう考えると、アニキもイケメンだから大した魂ではないと言える。(笑)
菩薩さま知ってるか?そう、お釈迦様の一歩手前の悟り前だ。魂レベルもトップクラスだ。その菩薩さまが転生したならば、絶対にイケメンなんかに乗せてもらえない。そんなもんに乗ったって、全く修行にならないからな。だから、ものすごいハンデを背負って出てくるはずだと考える。でもたぶん、それをも乗りこなすぞ。で、最終的に乗りこなせない乗り物がなくなったら、あがりだ。生まれてくることはなくなるというしくみだ。
そう考えると、俺たちはまだまだなんだよな、ひよっこもいいとこだ。